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太平洋核被災支援センターは、核被災にかんするあらゆる事柄を支援するところです

TEL・FAX

〒788-0785 宿毛市山奈町芳奈2779-2

活動内容ACTIVITY CONTENT


     
太平洋核被災支援センターの活動

T.太平洋核被災支援センター・総会
愛吉・すずのバラの挿し木をする幡多ゼミOB

T.2019年度活動報告(抜粋)
1.太平洋核被災支援センター2019年総会
4月14日、平和資料館草の家で総会が開かれ、新役員体制が決まった。総会終了後に、聞間元医師、星正治広島大学名誉教授、色部裕社労士、西村寿水元参与に来高戴き、公開審理に向けた打ち合わせと学習会議を行った。

2.労災申請
5月16日厚労省社会保険審査会で、聞間、南弁護士、色部、山下、濱田、下本、岡村の各氏が代理人として意見を主張した。しかし、厚労省社会保険審査会は、9月30日付で、11名の再審査請求に対して「審査の結果、不承認とする」決定を行なった。
私たちは、国賠訴訟判決内容を踏まえ、原処分をおこなった全国健康保険協会に対して処分取り消しを求める行政訴訟(「ビキニ労災訴訟」)を起こすこととした。この訴訟は、船員保険法の適用で元船員の医療保障と健康の回復、名誉の回復を求めるものである。同時に、「ビキニ労災訴訟」は、豊かな漁場と地球環境を守ること、国連での核兵器禁止条約発効を求める世界の流れにつながる裁判でもある。

3.国賠訴訟
6月11日の第2回控訴審は、増本和馬氏の証人尋問が行われ、聞間元医師、高橋博子氏(名古屋大学講)、山下正寿氏は、陳述書を提出した。9月12日に高松高裁で第3回控訴審が行われ、結審した。
12月12日の主な判決内容は、一審、二審とも基本的には、@国は情報を意図的に隠蔽しているとは言えない。A現行法のもとでは、被災者の調査や救済の義務があるとは言えない。という、今の政府を忖度するかのような内容だった。
しかし、一方で二つの重要な内容を持つ。一つは、アメリカの核実験により、放射性降下物により漁船員も被ばくしていることが否定できないとしたこと。核実験の被災を、65年経って司法が認めた画期的な成果である。しかし、日米政府の政治決着という最高機密は、隠蔽されたままであり、開示迄には、かなりの年数がかかり、原告被災船員の生存者がいなくなることが予測される。
最高裁に上告すれば、権力に最も近い最高裁が、救済の道を断とうとすることを警戒すべきだ。今は、冷静に成果の上に立って、救済の可能性が見えている船員保険労災認定の訴訟を弁護団と全国の支援組織の再構築によって乗り切ることが、亡くなられた6名の原告や病気と闘っている被災船員の方々の願いを生かす道だと判断した。

4.県との懇談
高知県は、今年度270万円の予算を計上し、県内在住の元マグロ船乗組員の健康相談会やシンポジウム開催を計画している。その具体化などについて、健康対策部長と意見交換を行なった。
開催予定のシンポジウムも、県内の被災船員への救済の道を拓く機会となるような内容にし、太平洋核被災支援センターの意見を積極的に受け止めるよう求めたが、不十分であり、結果的にコロナを理由に延期された。吉良県議の3月県議会での追及に、県は次年度に改善して継続すると答弁。

5.水産庁ビキニ被災調査記録を隠蔽―情報公開審査会へ意見書提出―
2,019年9月9日に「指定港における水揚げ魚類放射能検知成績」を開示請求したが、これも10月10日に不開示決定を通知された。

6.核被災フィールドワークと検証会
コロナ対策で調整中の案、対策含め、開催
3月29日フィールドワーク
室戸漁業会館で、被災船員・遺族と座談会
3月30日検証会「ビキニ事件の実相を伝える」
・提言:聞間元「ビキニ被災船員の健康問題と労災申請で問われたもの」
・報告:色部裕「社会保険労務士から見たビキニ労災申請」
・橋田早苗「ビキニ紙芝居上映と全県原画展を開いて」
・岡村啓佐「第五福竜丸展示館・オーストラリアのビキニ写真展と講演」

7.その他の取り組み
(1)全国高校生平和集会(長崎)8月:全体会でDVD「核被災と核兵器禁止条約」を特別上映
(2)日本母親大会(静岡)8月:分科会、幡多ゼミOB
橋崎律子さん報告、愛吉・すずのバラ挿し木を贈呈。
(3)出版、DVD、紙芝居など
・紙芝居原画展を室戸市、高知市、黒潮町、宿毛市、土佐清水市で12月〜3月で開催。地域で紙芝居上映・DVD上映・証言など関連行事が加わる
・DVD[核被災と核兵器禁止条約」英・韓・露版の普及
・岡村啓佐氏制作、写真集「NO NUKES」を国内の152ヶ国の大使館、県内公立私立のすべての中高校、
マグロ船籍のある自治体の小学校に届ける。写真集は高知県出版文化賞、自費出版文化大賞、日本新聞社協会ふるさと文化大賞などを受賞

8、「ビキニ労災訴訟」高知地裁に提訴、3月31日
宿毛工業高内で咲く愛吉・すずのバラ(クイーンエリザベス)

U.2020年度活動計画(抜粋)
1. 労災申請@ 原告や被災船員・遺族の証言記録集・DVD収録に取り組む
A 高知弁護団と原告を結ぶ代理人として支援する
B 被災船員・遺族の支援カンパと健康・生活支援活動を進める。

2.「ビキニ被災検証会」をひらき「ビキニ核被災の歴史的・科学的分析」を深め、「ビキニ事件」の実相を訴え、全国に参加を呼び掛ける。核兵器禁止条約の制定に向けて、核実験被災の解明と救済の必要性を世界に発信するために、国連人権委員会への提案や核実験国・核実験被災国の市民団体、科学者・医師などの平和ネットワークへ訴える。

3.県主催「シンポジウム」と健康相談会は、公正・民主的運営で成功するよう要請する

4.資料活用・普及
@全国各地での、写真展『ビキニの海は忘れない』(仮
称)の開催を呼びかける
A DVD「核被災と核兵器禁止条約」の普及
B DVD紙芝居「ビキニの海のねがい」―学校での活用・普及のため、団体への要請
C写真と証言で伝える「世界のヒバクシャ」−『核の海を証言する日本の船員たち』(仮称)(すいれん舎)の編集委員会を設立し、2021年発効に取り組む
Dフランス国営放送制作の映画「我が友・原子力〜放射能の世紀」(渡辺健一監督))の高知上映活動に参加する
E「愛吉・すずのバラ」挿し木の普及に取り組む
F平和美術展実行委員会の協力で、「平和チャリテイー」展を呼び掛ける
G被災船員・遺族へマフラー、お見舞いを届ける

5.支援センターの役割分担
国・県など対外的な折衝、訴訟への対応は、「支援する会」(代表、副代表メンバー中心)で活動し、企画、調査、会計、関係機関・研究者の対応を支援センター(事務局メンバー)で取り組む

6.役員改選
・共同代表 岡林登志郎 濱田郁夫
・副 代 表 橋元陽一 岡村啓佐
・役 員 畑山佳代 下本節子 橋田早苗 中島 暁
・事務局長 山下正寿
・事務局次長 上岡橋平
・事務局員 前田 晃 川渕誠司 浦木秀雄
今城 隆 助村千津 諏訪仁美
・会計監査 坂下文宏
*顧問:和田忠明
*研究協力者:岩田 裕 佐沼與一、梶原守光、吉良富彦、坂下文宏、星正治(広島大名誉教授)、市田真理(第5福竜丸平和協会学芸員) 聞間元(静岡生協きたはま診療所長)

7.その他 「ビキニデー?高知(仮称)」−2021年3月7・8日を中心に写真・映画・フィールドワーク・シンポジウムなどビキニ事件の今を照らし、世界の核被災者支援・核兵器禁止条約の実効を求める。

V.愛吉・すずのバラの普及
平和のバラの普及活動が始まっている。
2020.6.18高知新聞

U.ビキニ労災訴訟を支援する会・事務局会
1.支援の輪広がる
訴訟のための会費や資金カンパは、民医連、原水協、草の家をはじめ各団体や個人から続々と寄せられている。なかには、互いに声をかけ合いコロナ対策の特別定額給付金10万円から出し合い、合計51,000円を届けて下さったサークルもある。
支援の輪が大きく広がっているが、油断せずにさらに働きかけることが必要。

2.訴訟準備整う
新たに原告6人が追加され計18人に、高知県の弁護団が2人増え計8人に増強された。また、一人ひとりの原告と担当弁護士との顔合わせを7月中に実現するなど、裁判を闘う体制が整ってきている。

3.今後の日程
6月8日(日)Zoomでのネット会議
7月22日(水)支援する会・事務局会
7月31日(金)労災訴訟・第一回口頭弁論(高知地裁)
(コロナ対策で傍聴制限:15人?)

2018年

・4月2日関東信越厚生局への意見陳質問書ー以前提出した意見書と各人の資料(医師意見書・診断書・船別死亡一覧表

・6月4日高知県知事への元乗組員への救済措置を求める要望書を鎌倉健康福祉部長・川内同課長に手渡し懇談
・ピースボート代表・川崎さん「高知のビキニ事件への取り組みの国際的異議について」の高知新聞・コメントを掲載

・ ビキニ核被災労災申請棄却―厚労省社会保険審査会へ再審査請求

・、ビキニ核被災「国賠訴訟」高知地裁棄却―高松高裁へ控訴6月30日,

・酒井危機管理部長と県の平和行政にかかわり、ビキニ核被災事件の現状や国連軍縮会議開催に向けての意見交換

活動内容

  2017年度
・『ビキニ核被災ノート』発刊 ビキニ被災シンポジウム4月2日
・写真展「ビキニの海は忘れない展」4月2〜9日高知市、4月30日〜5月28日幡多地域で開催 

「ビキニ被災検証会」の開催と参加
 @沖縄―6月24(土)〜25(日)日 沖縄は米民政府下で特別な対応がされ、2隻のマグロ船の船員調査
 A高知―9月23(祭)〜24日(日)幡多地域で調査フイールドと並行開催 B「原水禁世界大会」、「ビキニデー集会」―参加

「ビキニ国賠訴訟」の支援
 ビキニ事件に関する公文書開示と分析、現代史・科学の分析などを、口頭陳述のあとに報告・学習会で行う。



2016年

2月27日    ビキニ被災労災申請(10人)に協力
5月9日     ビキニ国賠訴訟提訴(45人)に協力
5月21日    厚労省「ビキニ」研究班報告書について公開質問状送付
7月1日     ビキニ国賠訴訟・第1回口頭陳述に参加 
7月17日    「ビキニ環礁水爆実験の健康影響に関する相談会」高知県主催―高知市市に参加
  18日     「ビキニ環礁水爆実験の健康影響に関する相談会」黒潮町主催―黒潮町に参加
8月       「ビキニ被災検証会」広島に参加
10月13日     ビキニ国賠訴訟・第2回口頭陳述に参加 
11月13日    「隠されたビキニ被災の解明に迫る」シンポジウム・東京で開催
12月22日    ビキニ国賠訴訟・第3回口頭陳述 に参加

2015年

1月       厚労省「ビキニ」研究班設置―6月、1次報告書(,2016年、2次報告書)について研究者と分析

3月16日   「ビキニ環礁水爆実験の健康影響に関する相談会」高知県主催―室戸市に参加  

11月       「同相談会」  −土佐清水市に参加


2014年

4月       広島大・星チームービキニ被災船員の調査・分析開始
8月6日    「水爆実験60年後の真実」NHKドキュメント報道
9月19日    厚労省「ビキニ」公文書開示
10月29日   厚労省「ビキニ」公文書約130ページ追加開示
10〜3月   ビキニ事件・福島原発被災関連の学習会、「 放射能を浴びたX年後」 上映に参加し(高知・愛媛・福島・東京・静岡)、調査結果を報告し、国内外の研究者・ジャーナリストと協議し、関係資料配布する。

2013年

4月  ・広島大学放射線医科学研究所の協力をえて、ビキニ被災船員の健康問題の追跡をすすめる。とくに、ビキニ環礁近海操業のマグロ船の乗組員の追跡を改めて、詳細に調査し、歯による被曝線量分析を広島大学依頼する。
・「放射線を浴びたX年後」の上映、「核の海の証言」等の資料普及を全国的にすすめる。
6月16日 ・福島県相馬市の漁業調査と漁業者との交流をすすめ、漁業再生について協議していく。島から相馬市へむけて現地企画の調査ツアー(マイクロバス)に参加する。
6月15日 ・福島の高校生を中心に森康行監督製作のドキュメンタリー映画「種まきうさぎーフクシマに向き合う青年たちー」の製作上映委員会(、東京にて結成)に参加する。
8月10〜12日 ・福島高校生平和ゼミナールと高知・静岡等の学習・交流活動を支援する。   

2012年
4月    ・京都にて本テーマの研究協力者会開催、京都「非核政府の会」で講演 ・「内部被曝問題研究会」結成総会に参加後、「歴史部会」に所属し、情報交換をはじめる。また、放射線医療の医師にビキニ被災者の健康調査データを提出する。

5月   ・福島県相馬市を11名で訪問。相馬市の漁業・加工業・販売業・教育関係者12名と意見交換。立ち入り禁止解除された
小高地区を視察。帰路、愛媛県松山市での「伊方原発第2次訴訟」申請に参加。

6月   ・福島・静岡・高知の高校生と釜山訪問。ハプチョンの「韓国被曝者会館」訪問し被爆者と交流。釜山・古里原発視察後に韓国と日本の原発問題を学習(報告集「2012共生の旅」作成)。

9月   ・本「核の海の証言」出版、新聞社などの取材続く。(12月2刷)
   ・映画「放射線を浴びたX年後」の映画館上映が9月から自主上映が全国展開となる。

2月   ・「核の海の証言」高知県出版文化賞受賞
     ・内部被曝問題研究会主催、シンポジウム「ビキニ事件を検証する」(明治学院大)

3月   ・「31ビキニデー」にて伊東監督報告
     ・福島高校生(7人)幡多訪問ー漁業、有機農体験、自然エネルギー学習、震災・原発報告、交流会など

バナースペース

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